多肉植物に元気がない場合の3つの対処法は? 一部が枯れても諦めないで!

素人にも育てやすい観葉植物として人気の多肉植物。しかし、お世話が簡単なはずの植物を枯らしてしまう方も少なくありません。では、なぜ丈夫なはずの多肉植物が、枯れたり元気がなくなったりするのでしょうか?

今回は多肉植物が枯れる原因や、元気がないときの対処法をご紹介しましょう。多肉植物は、お世話し過ぎても放っておき過ぎても枯れてしまいます。多肉植物を育てているのだけれど元気がなくなってきて困っている、という方はこの記事を読めば原因がわかるかもしれません。また、正しい育て方も理解できるでしょう。

  1. 多肉植物が枯れる原因は?
  2. 多肉植物に元気がない時の対処法は?
  3. 一部が枯れてもあきらめないで
  4. 多肉植物を元気に育てるコツは?

1.多肉植物が枯れる原因は?

この項では、多肉植物が枯れる原因の代表的なものをご紹介します。良かれと思ってしたことが逆効果になる場合もあるのです。

1-1.水のやりすぎ

多肉植物が枯れてしまう原因として最も多いのが水のやりすぎです。もともと多肉植物は、葉の中にある程度水を蓄えられる構造になっています。多肉植物の葉を触ってみるとぷっくりと厚みがあることがわかるでしょう。これは中に適度な水分が含まれているからです。このため、多肉植物は他の観葉植物に比べて水をあまり必要としません。

鉢の中の土が完全に乾いてからあげるくらいでちょうどよいのです。普通の観葉植物と同じように朝晩水をあげていれば、根腐れを起こしてしまうでしょう。また、多肉植物の中には植木鉢ではなく、かわいい器に植えられているものもあります。このような器には底に穴が開いていませんから、中に水が溜まっても根腐れの原因になるでしょう。

1-2.日照不足

多肉植物は日光をあまり必要としませんが、全く必要ないわけではありません。また、直射日光に当てすぎても弱ってしまうでしょう。多肉植物がヒョロヒョロと背丈ばかり伸びてきたら、日照不足の証です。日当たりの良い窓辺に置いてあげて、日光を当てましょう。また、葉がしなびてきたら日光が強すぎます。この場合はレースのカーテンを引くなどして調節しましょう。

1-3.土が合っていない

多肉植物を育てるためには、多肉植物専用の土が必要です。多肉植物は春と秋に成長期を迎え、場合によっては植え替えが必要になるでしょう。その時に普通の園芸用の土を使うと、栄養過多で根腐れを起こしてしまいます。

また、普通の園芸用の土は水を蓄える性質があるので、多肉植物にとっては常に水が多すぎる状態になってしまうでしょう。植え替えをするときには、必ず多肉植物用の土を使ってください。

水のやりすぎも多肉植物にとってはよくないんですね。
はい。多肉植物は一般的な植物より水を控えめにし、専用の土で育てましょう。

2.多肉植物に元気がない時の対処法は?

では、多肉植物の元気がない時はどうしたらよいのでしょうか? この項では多肉植物を元気にする方法をご紹介します。

2-1.風通しの良いところに置く

水をやりすぎてしまった場合は、風通しの良いところに置いて土を乾燥させましょう。また、鉢穴の開いていない器に多肉植物が植えられている場合は、器の中に水がたまっていないかどうか確認してください。

植物の根元を抑え、そっと鉢をひっくり返してみると、水がたまっている場合は出てきます。
日当たりの良いところに置けばなおよいのですが、直射日光に当てすぎないように注意してください。

2-2.置き場所をかえる

日当たりが良すぎたり悪すぎたりしても、多肉植物は元気がなくなります。多肉植物にベストな置き場所は、直射日光に当たらない日当たりの良い場所です。窓越しに日差しが降り注ぐ場所が最も良いでしょう。

2-3.定期的に植え替えをする

多肉植物の中には成長が早いものもあります。定期的に植え替えをしてあげないと、狭い鉢の中で根がからまり、元気がなくなってしまいます。

葉がこんもり茂ってきて植木鉢をおおい尽くすようならば植え替えてあげましょう。多肉植物は、春と秋に成長期を迎えます。植え替えをするならば春か秋に行ってください。夏や冬は休眠期に入りますので、植え替えには適しません。

置き場所を替えたり植え替えをしたりすることが大切なんですね。
はい。多肉植物は生命力が強いので、環境さえ変えれば復活することもあります。

3.一部が枯れてもあきらめないで

多肉植物は、大変生命力が強い植物です。たとえ一部が枯れても、葉や茎から新しい目が出てくることもあるでしょう。ぷっくりとした肉厚の元気な葉が落ちた場合は葉挿しを行います。バットのような平らな器に土を薄くしき、葉の根元を下にして並べておきます。水をあげる必要はありません。そのまま2週間程度置いておくと、葉の付け根から発芽や発根をするでしょう。根がある程度育ったら、土をかけ、水をあげます。これで新しい株が増えました。

また、茎が元気な場合は、先端のみを残して葉を全部取り、ペットボトルなどに挿しておきます。これもまた水をあげる必要はありません。2週間程度したら、茎から発根してきますので、土に植え替えて水をあげましょう。

葉や茎から新しい根っこが出ることもあるんですね。
はい。ですから、一部が枯れてもあきらめないでください。

4.多肉植物を元気に育てるコツは?

では最後に、多肉植物を元気に育てるコツをご紹介します。これさえ守れば、多肉植物はすくすくと育つでしょう。

4-1.鉢の土が完全に乾いたら水をあげる

多肉植物の水やりは、鉢の土が完全に乾いてから行いましょう。鉢の土の表面が乾いても、内部が湿っているときがあります。ですから、割りばしなどを土に挿し、乾いているようなら水をあげてください。

その時の水は鉢受けに流れるくらいたっぷりと与えます。水をやり終えたら、鉢受けの水は捨てましょう。穴のない器の場合は、余分な水は鉢をひっくり返して捨ててください。

4-2.成長期と休眠期を知っておく

多肉植物は、春と秋に成長期を迎え、夏と冬に休眠期を迎えます。休眠期になると水は1カ月に1回程度でも大丈夫。逆に「夏は暑いから」と大目に水をあげてしまうと根腐れの原因になるので気をつけましょう。

水を毎日あげていたら元気がなくなってしまったという場合は根腐れが考えられますので、鉢からそっと植物を抜いて確認してみてください。根が黒くなっている部分が腐っている場所です。そこを大きく切って新しい土に植え替えなおせば、元気になる可能性があります。

4-3.1日に1度は葉の様子を確認する

多肉植物の葉は健康のバロメーター。葉が生き生きとしていればそれだけ元気ということです。逆に葉がぐったりしているなど元気ない場合は、何らかの問題が発生している可能性が高いでしょう。前述したように多肉植物は生命力が強いので、茎や葉の一部が元気なら、再生が可能です。1日に1度は葉の状態を確かめて、多肉植物の健康状態をチェックしましょう。

水をあげて放っておくだけではだめなんですね。
はい。毎日葉や土の湿り気をチェックすることが大切です。

おわりに

今回は多肉植物に元気がなくなった場合の対処法などをご紹介しました。
まとめると

  • 多肉植物は水をやりすぎても元気がなくなる
  • 日照不足でも、日光を当てすぎても元気がなくなる
  • 水をやりすぎた場合は、風通しの良いところに置いて乾燥をうながす
  • 多肉植物の一部が枯れても、葉や茎が元気なら再生可能

ということです。

多肉植物は、他の観葉植物のように毎日水をあげるとかえって元気をなくしてしまいます。また、多肉植物を育てるのが初めてという方は、最初のひと鉢を水はけの良い植木鉢に植えられたものを選ぶと、根腐れを起こしにくいでしょう。慣れてきたらかわいらしい器に植え替えてあげればよいのです。

また、寄せ植えの場合は多肉植物が育ってくるとすぐに鉢が小さくなってしまうことがあります。そんな時も、一回り大きな鉢に植え替えてあげてください。多肉植物は増やすのも簡単ですので、うまく育てればひとつの株から子孫をいくつも作ることも可能です。