多肉植物に最適な5種類の土とは? 失敗しないための土作り講座!

近年、栽培の手軽さや個性的でかわいい形などから、若い女性の間などで多肉植物が人気を博しています。しかし、もともと日本では多肉植物の栽培が活発ではなかったため、詳しい栽培方法を知らない方が多いようです。手軽なイメージのある多肉植物ですが、使う土を間違えると簡単に枯れてしまいます。せっかく育てるなら、健康に育ってほしいものですよね。そこで、今回は多肉植物の土作りについてご紹介します。

  1. 多肉植物の栽培に適した土について
  2. 多肉植物の土作りと栽培環境に求められる4つの条件
  3. 多肉植物栽培に関する5つの質問と回答

この記事を読むことで多肉植物の土作りについて学ぶことができます。土作りをとおして多肉植物の面白さを見つけましょう!

1.多肉植物の栽培に適した土について

多肉植物を一般的な植物と同じように栽培すると、枯れてしまう原因となります。元気に育てるために、まずは土作りの基本を押さえていきましょう。

1-1.多肉植物の土作りの基本

多肉植物は乾燥した地域に多く分布する植物です。当然、地面には水分はあまり含まれていません。ですから、多肉植物を栽培する際の土はあまり水をため込まないように「排水性」をよくすることが大切です。水はけが悪い土で栽培すると根がうまく呼吸できず、根腐れを起こす原因となります。また、多肉植物は栄養を多く吸収できないので、肥料は少なめにしましょう。たくさんあげすぎると「肥料やけ」を起こすことがあります。

1-2.多肉植物に使う土の種類について

多肉植物は湿気が苦手なので、水はけの良い土を使うのが基本です。代表的なものには以下のようなものが挙げられます。

1-2-1.川砂

川の底や河川敷に積もっている砂の総称で、主に花崗岩(かこうがん)などが水にさらされて細かくなったものを指します。角が取れた丸い形状をしており、非常に水はけに優れているのが特徴です。

1-2-2.軽石

軽石とは噴火などによって噴出したマグマが急激に冷やされ、その際に発生したガスによって無数に穴があいた状態の石です。無数に穴があいているため排水性が非常に高いのが特徴で、主に水はけをよくするために植木鉢の底に敷いて使います。

1-2-3.日向土(ひゅうがつち)

主に宮崎県の火山帯から産出される軽石の一種です。水はけや通気性に優れているのが特徴で、多肉植物はもとより、ランやオモトなど根腐れしやすい植物の基本用土として用いられます。ちなみに、「日向(ひゅうが)」というのは昔の地方行政区分における宮崎県の名称です。

1-2-4.鹿沼土

関東ローム層の火山灰が風化して固まってできた軽石の一種です。粒が大きく崩れにくく、高い排水性がありながら適度に保水もします。また、ほかの軽石に比べて酸性度がやや高いのも特徴です。

1-2-5.赤玉土

関東ローム層で産出される赤土を乾燥させたものです。乾燥後にはふるいにかけられ、大・中・小に分けられます。サイズが3つあるため、排水性や保水性のコントロールがしやすいのが特徴です。園芸用の万能用土として、日本では古くから用いられています。ただし、土を乾燥させただけなので、定期的に土を入れ替えないと粒が崩れて通気性や排水性が悪くなるのが難点です。

1-3.土以外で栽培することも可能!?

ハイドロボール・レカトン・ネオコールなどの人工培土を使って栽培することもできます。根腐れ防止のために、ミリオンAやゼオライトなどの「珪藻(けいそう)白土系根腐れ防止材」と一緒に使いましょう。
また、意外に思われるかも知れませんが水耕栽培することも可能です。ただし、普通に土から水に植え替えただけだと根腐れを起こしてしまうので注意しましょう。水耕栽培をする際には、まず根本をやや残した状態で根を切り取り、残った根が水に軽く触れる程度になるように気をつけながら、花瓶などの上にセットします。この際、葉の部分が水につかると腐る原因となるので、必ず根だけが水に触れるようにしましょう。

1-4.土はどこで購入すればいいの?

ホームセンター・園芸店・園芸通販サイトなどで購入するのが一般的でしょう。おすすめは園芸通販サイトです。多肉植物を専門にしたホームセンターや園芸店はめったにありませんが、通販サイトでは珍しくありません。専門業者を利用することで、初心者でも多肉植物用の土を間違えずに購入できます。

2.多肉植物の土の基本配合と栽培環境に求められる4つの条件

多肉植物はとても強いイメージを持たれがちですが、意外とデリケートな植物です。枯らさないために適した栽培環境などについて学んでいきましょう。

2-1.基本の配合

メインの用土は赤玉土を使い、そこに日向土(ひゅうがつち)や鹿沼土を配合して排水性を調整しましょう。これにプラスして、腐葉土・ピートモス・バーミキュライトなどを混ぜて保肥性などを高めたら、最後に粒状緩効性肥料(マグアンプなど)を混ぜます。また、ゼオライトや軽石などを植木鉢の底に敷いて排水性を高めるのも良いでしょう。配合例としては以下のようなものがあります。

  • 赤玉土:3
  • 鹿沼土:2
  • 日向土(ひゅうがつち):2
  • 腐葉土:2
  • バーミキュライト:1
  • マグアンプ:適量

2-2.栽培環境について

多肉植物は水分をため込むのは得意ですが、排出するのは苦手な植物なので、できるだけ湿気の多い環境は避けるべきです。また、湿気が多いとカビが生えて植物が弱る原因にもなります。ですから、以下のような条件を満たした環境に設置して、常に乾燥させるようにしましょう。

  • 日当たりがいい
  • 風通しがいい
  • 窓際ではない
  • 屋根がある

日当たりがいいと乾燥しやすく、風通しがいいと湿気がこもりづらくなります。また、窓際は結露が起きやすいので避け、屋根のある場所に置くことで雨ざらしになるのを防ぎましょう。このようなことから、ベランダや玄関などが設置場所がおすすめです。出窓に置く方も多いと思いますが、その場合は風通しの確保や結露対策としてなるべく窓を開けて網戸にしておくとよいでしょう。

2-3.ポイント

根張りをよくするために、できるだけ土の粒はそろえてください。赤玉土は大きさで大・中・小と分かれているので、初心者の方は赤玉土を基本用土にするとやりやすいでしょう。自分で配合するのが難しいようであれば、多肉植物用の培土を購入してそのまま使うのも一つの手ですよ。

2-4.注意点

初心者の方は水はけを重視しすぎて、土の保水力や保肥力(ほひりょく)がなくなりすぎてしまうことがあります。多肉植物といえどもある程度の水や肥料は必要です。赤玉土など、ある程度の保水力・保肥力(ほひりょく)を持った土を基本用土にするようにしましょう。
また、基本的に多肉植物は熱さに強い植物ですが、強い日差しにさらされ続けると、葉が変色したり生育が悪くなったりする「葉やけ」が発生することがあります。屋外に設置している場合、夏場は直射日光が当たらない場所に移動するようにしましょう。

3.多肉植物栽培に関する5つの質問と回答

Q.肥料やけって何?
A.肥料が濃すぎると、成分を薄めようとして根の水分が外に出ていってしまいます。これが肥料やけです。当然、根が正常に水分を吸収できないので、植物は枯れてしまいます。

Q.​肥料やけの主な症状を教えてください
A.全体的に色がくすみ、葉が縮んだりシミのようなものが浮き出たりするようになります。

Q.​液体肥料は使っちゃダメなのですか?
A.固形の肥料の方が土にまんべんなく肥料を行き渡らせやすいのでおすすめしています。液肥は追肥のときに使うぐらいで良いでしょう。

Q.多肉植物用の土を使っているのにうまく育ちません
A.自分で配合している場合は、配合を見直してみましょう。配合に間違いない場合(多肉植物用の土を購入して使っている場合など)は、水やりに問題があることが多いようです。こまめに毎日水をあげるよりも、数日置きにたっぷり水をあげる方が適しています。土が湿っている特には水が必要ないので、あげないようにしましょう。また、害虫や病気も考えられます。葉にシミなどの異常がないかや、土や葉に虫がついていないかの確認をしてください。

Q.​害虫や病気対策はどうすればいいのでしょうか?
A.大切なのは必ず園芸用の土を使うことです。庭の土などを使うと雑草・虫・病原菌などが含まれているため、さまざまな被害が発生します。また、人工培土を使うと虫や病原菌の繁殖が防げるのでさらに効果的です。

まとめ

いかがでしたか? 今回は多肉植物の土作りについてご紹介しました。多肉植物は乾燥を好む植物なので、土は排水性を重視します。また、比較的肥料やけを起こしやすいので、肥料は混ぜすぎないように心がけることも大切です。初心者のうちは多肉植物用の土を買ってきてそのまま使うことから始めましょう。慣れてきたら赤玉土を中心に日向土(ひゅうがつち)や鹿沼土などを配合して最適の土を模索してみてはいかがですか? 今回ご紹介した情報を生かして、ぜひ多肉植物の栽培にチャレンジしてくださいね。


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