多肉植物の害虫予防とは? 育てている人が知るべき害虫対策について

種類が豊富な「多肉植物」は、若い世代から高齢者まで幅広い世代に人気があります。
育てやすいメリットもありますが、害虫被害にあうこともあるのです。
害虫被害にあってしまうと、せっかく今まで育ててきた多肉植物も腐ってしまうでしょう。
上手に多肉植物を育てるためにも、多肉植物の害虫予防を知ってください。
多肉植物の害虫種類や害虫の予防と対策方法について説明します。
多肉植物を育てている人は、ぜひチェックしてくださいね。

目次

  1. 多肉植物の害虫種類
  2. 害虫の予防・対策について
  3. 害虫の正しい対処法・注意点
  4. まとめ

1.多肉植物の害虫種類

愛情こめて育てていた多肉植物が害虫被害にあうのは、本当にショックなものです。
害虫がつかないように、対策・予防をしっかりしておかなければなりません。
対策・予防をする前に、多肉植物につく害虫を把握しておきましょう。

1-1.数mm程度の小さな虫

多肉植物は小さいサイズが多いです。
そのため、多肉植物につく虫は、ほとんどが数mmの小さな虫になるでしょう。
サボテンや多肉植物の全般につく虫としてあがっているのが、“ワタムシ”と“ネジラミ”です。
ワタムシは、1~2mm程度の小さな虫で、体が糸で覆われている特徴を持っています。
多肉植物の成長を妨害するやっかいな害虫です。
ネジラミの大きさは1mmほどで、白い粉で覆われています。
ほかにも、ウチワサボテン・柱サボテンに付着しやすい“カイガラムシ”や成長している多肉植物につく“アブラムシ”も害虫になるので注意してください。
アザミウマ・ネマトーダ・アリも多肉植物の腐食につながるので要注意です。
遠目ではなかなか確認できない害虫もいるので、細かくチェックすることが大切になりますよ。

1-2.家の中に潜んでいる“ダニ”にも要注意

多肉植物の害虫には、家の中に潜んでいる“ダニ”もいます。
ダニは湿気を好み、家のあらゆるところにいるものです。
潜んでいるダニがえさを求め、多肉植物に付着する可能性もあるでしょう。
ダニの中でも、“アカダニ”、“ハダニ”がつきやすいと言われています。
アカダニは0.5mmほどの大きさで、赤い色をしている害虫です。食害にあると、部分がサビ色に変色するので見た目でわかるでしょう。
主に、ロホホラや冬型のクラッスラが影響にあるので注意してください。
そして、ハダニも0.5mmほどの小さな害虫です。
ハダニの場合は食害にあると、部分が白色になる特徴を持っています。
葉がついている多肉植物やロホホラが被害にあいやすいので注意しましょう。

1-3.ジメジメしたところが大好きな害虫

多肉植物の害虫には、暗くてジメジメしたところを好む“ナメクジ”や“カタツムリ”も入っています。
多肉植物をベランダや庭のスペースに置く場合、被害にあいやすくなるでしょう。
昼間は鉢の下に隠れていますが、暗くなると鉢の下から出てきて多肉植物を食べてしまいます。
鉢の下に潜んでいないかどうかチェックしましょう。
主に、サボテンや多肉植物全般に付きやすい害虫です。
ほかにも、ヨトウムシやネキリムシと言った幼虫が付く場合もあるので、十分に注意してくださいね。

2.害虫の予防について

2-1.多肉植物以外の草花を近くに置かない

害虫が付かないようにするためには、害虫の予防をしっかりしておかなければなりません。
害虫予防でぜひ実行してもらいたいのが、「多肉植物以外の草花を近くに置かないこと」です。多肉植物を草花の近くに置いてしまうと、草花に付いていた害虫が多肉植物に移ってしまいます。
多肉植物は多肉植物で置くか、または、室内に置いておきましょう。
そとに置くと、さまざまな害虫がくっついてしまう恐れがあるので注意してくださいね。
もし、そとに置く場合は、できるだけ草花の近くに置かないように気を付けておきましょう。
また、湿気によってナメクジやカタツムリが近づく可能性があります。
常に、鉢は乾いた状態を保ち続けることが大切ですよ。

2-2.腐葉土を使わない

多肉植物に腐葉土を使ってはいけません。
なぜなら、腐葉土の中に幼虫や害虫となる虫が混じっている可能性が高いからです。
多肉植物を2年に1度植え替える人は多いでしょう。
植え替えるときは、多肉植物の専用になる土を使ってください。
腐葉土はできるだけ避けることが、害虫の予防・対策になることを知っておきましょう。
また、腐葉土を使わなくても、購入した時点から害虫が付いている可能性があります。
園芸点やホームセンターでは、さまざまな多肉植物を売っているでしょう。
すべての多肉植物とは限りませんが、中には害虫がすでに付いている植物もあります。
購入する前に、害虫が付いていないかどうか、きちんとチェックすることも大切ですよ。
後悔しないように必ず確認しておきましょう。

3.害虫の正しい対処法と注意点

3-1.もし、害虫被害にあってしまったら?

もし、すでに害虫被害にあってしまったらどうすればいいのでしょうか?
最初にやるべきことは、多肉植物に付いている害虫をすべて駆除することです。
駆除方法は、害虫の種類によって異なります。
殺虫剤の効き目がある害虫ならいいですが、ワタムシなどの害虫は効きにくいのでしょう。
効かない場合は、ブラシで落としてください。
ブラシやピンセットを使い、付いている害虫を取りのぞいていきましょう。
ネジラミは水洗いをして、薬剤に数分間漬けておくと駆除できます。
また、ダニ類は水に弱い特徴を持っているので湿度をあげる、雨ざらしにするなど実行してください。
そして、腐っている部分があれば、すべて取りのぞきましょう。
食害にあっている部分はすべてカットしなければなりません。
カットすれば、元気になるので安心してください。
正しい方法できちんと対処すれば、元どおりになります。

3-2.常に多肉植物の様子をチェックする

害虫被害にあったからと言って、すべておしまいになるわけではありません。
きちんと正しい方法で対処すれば、再び元気を取り戻します。
大切なのは、いち早く異常に気づき、対処することです。
毎日対策や予防を心がけていても害虫被害にあってしまう可能性はあるでしょう。
多肉植物の異常に気づくためにも、多肉植物に害虫が付いていないかどうか、様子がおかしくなっていないかどうか、できるだけ毎日チェックしてください。
毎日が無理なら、2日や3日に1回、1週間に1回でも構いません。
最低1週間に1回は様子を確認しましょう。
常に、多肉植物の様子をチェックしておけば、異変にも早く気づくことができます。
素早く適切な対処をすることが、元気な多肉植物でい続けるコツになるでしょう。

4.まとめ

多肉植物の害虫種類や害虫の予防・対策、正しい対処法と注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
害虫被害を未然に防ぐためにも、日ごろの対策や予防が大切になります。
害虫の種類・特徴を把握しておけば、被害にあう確率も低くなるでしょう。
多肉植物の生育を楽しむために、基礎知識を身につけてくださいね。

  • ワタムシやネジラミなどの数mm程度しかない小さな害虫
  • 家の中に潜んでいるアカダニやハダニ
  • ジメジメした場所を好むナメクジやカタツムリ
  • 多肉植物以外の草花を近くに置かない
  • 腐葉土を使わない
  • 園芸店やホームセンターで購入する前に害虫をチェックする
  • ブラシやピンセットで害虫を駆除する
  • 水洗いや湿気を増やす
  • 常に多肉植物の様子をチェックする

以上のポイントは、とても大切です。
たとえ、害虫被害にあっても、適切な対処をしてください。そうすれば、再び元気になりますよ。