植物育成ライトを使って多肉植物を育てるメリットを知りたい!

水耕栽培などをする際に欠かすことができないのが、植物育成ライトです。植物を育てるために必要不可欠な太陽光の代わりとして用いられる植物育成ライトとは、どのようなものなのでしょうか。多肉植物への使用も交えて、詳しくお伝えします。

  1. 植物育成ライトを使うメリットとデメリット
  2. 植物育成ライトの種類
  3. 植物育成ライトを選ぶポイント
  4. 植物育成ライトで多肉植物を育てられるか

1.植物育成ライトを使うメリットとデメリット

1-1.植物育成ライトとは?

植物の光合成を人工的に行うために使われるのが、植物育成ライトです。LEDや蛍光灯の光を植物に向けると、光合成を促すことができます。植物の成長に適しているのが光の量が安定したタイプです。ほかにも、開花時期に最適なランプなど栽培の用途に合わせてさまざまなタイプがそろっています。

1-2.植物育成ライトを使うメリット

植物が光合成をするためには太陽光を欠かすことができません。その太陽光の代わりになるアイテムが、植物育成ライトです。植物を育てる際には、太陽光が当たらない場所に置くこともあるでしょう。たとえば、庭やベランダがなくて室内で野菜を育てたいという人もいると思います。そのような人には、水耕栽培がぴったり。そして、室内での水耕栽培で頼りになるのが、植物育成ライトというわけです。

このように、植物育成ライトがあるおかげで、太陽の光が当たらないところでも野菜づくりを楽しめるようになりました。水耕栽培を行う企業も増えてきており、工場でも植物育成ライトを使われる例が多くあります。不安定な気候に左右されることなく、一定の光を与えられる植物育成ライトは特に野菜栽培に関して大きなメリットとなるようです。

1-3.植物育成ライトを使うデメリット

しかし、植物育成ライトにもデメリットがあります。植物育成ライトの利用を考えている人は、デメリットについても考えておいたほうがよいでしょう。植物育成ライトは、あくまでも太陽光の代わりとして使うものです。ですから、太陽が日照している時間にあわせて点灯しなければなりません。植物を健康に育てるためには、その植物が必要とする照射時間だけ照らし続ける必要があるということです。

植物の種類などによって必要となる時間は異なります。目安として、12時間は毎日照射する必要があると考えておいてください。当然、電気代がかかります。LEDタイプを選べば多少は電気代が安くすむでしょう。電球タイプは電気代が高くつくと思ってください。

植物育成ライトを用いれば、日照不足の心配がなくなるんですね。
はい。ただし、常につけっぱなしではいけません。時間に合わせて調整する必要があります。

2.植物育成ライトの種類

2-1.LEDライト

植物育成ライトで、最も人気の高いのがLEDライトといえるでしょう。水耕栽培で野菜をつくっている企業でも、多くのところがLEDライトをとり入れています。手軽に楽しめる水耕栽培キットなどに使われているのも、LEDライトが多いようです。

LEDライトは、照射できる範囲が狭いというのが特徴。照射範囲が狭いだけでなくワット数も低いので、植物に近づけた状態で使わなければなりません。LEDライトは葉物野菜や苗の育成に用いられることがほとんどです。しかし、LEDライトにもたくさんの種類があります。光合成を活発に行う必要のある植物にも適しているLEDライトがあるでしょう。

なんといってもLEDライトの大きな利点は、電気代を抑えられることです。用途によって種類を替えながら、LEDライトを活用してみるとよいでしょう。

2-2.蛍光灯

植物育成ライトには、蛍光灯タイプもあります。LEDライトよりも、照射範囲が広いのが特徴です。また、植物からライトが遠ざかるほど与えられる光の量は減っていきます。LEDライトよりも強くて白い光も、蛍光灯の特色といえるでしょう。蛍光灯の場合は、葉物野菜や苗のほか、トマトやナスなどの野菜、いちご、ハーブなど育てられる植物の種類も多くなります。また、開花前に蛍光灯を使うと効果的です。

2-3.成長期用と開花期用がある

このように、植物育成ライトといえば「LEDライト」と「蛍光灯」のどちらかを使うことが多いでしょう。さらに、「成長期用」と「開花期用」の電球タイプもあります。必要なワット数が異なるのです。成長期用は、250W・400W・600W・1000Wがあります。

一方、開花期用だと、220W・360W・400W・600W・1000Wです。育てようと思っている植物の種類や量によって選ぶべきワット数が異なってきます。適切なワット数の植物育成ライトを使うようにしましょう。

蛍光灯やLEDライトでも植物が育つんですね。
はい。照明でも植物は育ちますが、専用のライトを購入したほうがより効果的です。

3.植物育成ライトを選ぶポイント

3-1.植物の種類

植物は種類によって適切な育て方が違います。植物育成ライトを選ぶ前に、まず自分がどのような植物を育てたいのか考えましょう。葉物野菜であればLEDライトか蛍光灯を選びます。バラなど開花を楽しむ植物を育てる場合には、開花期用の電球タイプを選びましょう。どのような植物をどのような場所で育てるかが植物育成ライト選びの重要なポイントとなります。初めての人には判断が難しいでしょう。販売店や専門の人に相談をして一緒に選んでもらうことをおすすめします。

3-2.初心者にはキットがおすすめ

たとえば、初めて水耕栽培をする場合には「水耕栽培キット」がおすすめです。初心者でもすぐに始められるように、すべてのものがセットとして入っています。植物育成ライト選びに悩む必要もないでしょう。最初はこのようなセットを活用して植物育成ライトを試すのもおすすめです。少しずつ自分なりに工夫を楽しめるように知識をつけていくという方法もあります。

キットも販売されているんですね。
はい。初心者にはおすすめです。

4.植物育成ライトで多肉植物を育てられるか

4-1.多肉植物の特徴を知っておく

多肉植物には、3つのタイプがあることを知っておきましょう。生育期の違いによって夏型・冬型・春秋型に分けられます。多肉植物を育てていくためには、それぞれの特徴を理解しておかなければなりません。夏型は、春から秋にかけて生育します。暑さに強いタイプで、休眠期である冬には水やりは控えましょう。冬型は秋から春が生育期です。夏が休眠期となります。蒸し暑い夏が苦手な冬型は、夏は断水しなければいけません。春秋型は、春と秋に生育期があります。真夏と真冬は水やりを控えてください。寄せ植えにして楽しむ場合には、同じタイプを集めることがポイントです。

4-2.室内で育てる場合には植物育成ライトを

多肉植物は、日当たりがよくて風とうしもよい場所を好みます。高温多湿を苦手とするので、わたしたち人間と同じ環境が適していると考えてください。室内で多肉植物を育てる場合には、日当たりのよい窓辺が適しているでしょう。日光が当たらない場所に置く必要があるときには、植物育成ライトを使います。

4-3.多肉植物を育てるコツ

多肉植物は水やりと肥料は控えめにしてください。生育期には、土が乾いてからたっぷりの水を与えます。水はもちろん、日光が不足しても成長が弱々しくなるので注意が必要です。日光不足にならないように、植物育成ライトを適切に活用するとよいでしょう。

多肉植物にも植物育成ライトは使えるんですね。
はい。窓のない室内で育てる場合は、利用すると植物がよく育ちます。

まとめ

植物育成ライトについて、最後にまとめておきます。

  • 植物の光合成を人工的に行うために使われる
  • 太陽が日照している時間にあわせて点灯しなければならない
  • LEDタイプを選べば多少は電気代が安くすむ
  • LEDタイプよりも照射範囲が広いのが蛍光灯
  • 「成長期用」と「開花期用」の電球タイプもある
  • 葉物野菜であればLEDライトか蛍光灯
  • 開花を楽しむ植物を育てる場合には開花期用の電球タイプ

植物と植物育成ライトの特徴をよく理解して、ふさわしい組み合わせを考えましょう。