家庭菜園をもっと楽しみたい人のために!種の正しい保存方法

家庭菜園を始めたばかりという人の中には、種の保存方法についてお困りの人も多いでしょう。
種を使い切れず「来年のために取っておきたい」という人も多いはずです。
毎回捨ててしまってまた新しい種を購入するのは、もったいないと思いませんか?
種は、きちんと保存していれば翌年も使用することが可能です。
正しい保存法を知って、種の寿命をのばしてあげましょう。

そんな人たちのために、種の保存方法についてまとめてみたいと思います。

  1. 種の寿命
  2. 種の正しい保存方法
  3. 種を正しく保存しておくメリット
  4. まとめ

1.種の寿命

種の寿命は、野菜によって異なります。
種の寿命を知っておくことでまとめ買いすることもできるでしょう。
家庭菜園を続けていく上で、ぜひ参考にしてみてください。

1-1.種の寿命=発芽能力を維持できる期間

野菜の種には、寿命があります。
ホームセンターや園芸店などで種を購入すると、袋の裏に有効期限と発芽率が書いてあるのを確認することができるでしょう。
あくまでも目安は、正しい方法で保存した場合です。
ただし、有効期限を過ぎたら発芽しないというわけではありません。
しかし、発芽能力は時間が経過するほど低下していくでしょう。

1-2.種の寿命を短くする要因

種の寿命は野菜の種類によって違います。
しかし、採種したときの環境条件や種の熟し方、水分含有量、保存状態によって大きく左右するでしょう。
種は繁殖を目的とするものです。
たとえ呼吸をしていても、発芽能力を失えば死んでしまったことになるでしょう。

1-3.種の寿命は何年?

寿命が4年以上と比較的長い野菜には、ナスやきゅうり、スイカ、オクラ、ソラマメなどがあります。
また、北海道ではエンドウの種が5年、トマトの種が7年と寿命が長かったケースも。
逆に、種の寿命が短い野菜には、シソやタマネギ、ニンジン、ミツバなどがあります。
寿命は1年程度となっているため、種を購入する際は量に気をつけなければならないでしょう。
寿命が2年程度の野菜には、キャベツやレタス、ホウレンソウ、ゴボウなどがあります。
大根やカブ、白菜、カボチャなどの種は、寿命が3年程度です。

2.種の正しい保存方法

では、どのように保存すれば種の寿命をのばすことができるのでしょうか。
種の正しい保存方法についてご紹介します。

2-1.劣化につながる要素を遮断する

種は、空気や光の影響を受け続けることで発芽率が低下します。
その理由は、酸化ストレスがかかるためです。
また、湿気によっても大きなダメージを受けることになるでしょう。
種の劣化につながる3大要素には「光・酸素・水分」があります。
つまり、この3つの要素を遮断することで、長期間にわたって良好な状態を維持することができるのです。
光と酸素、水分。
家庭でこの3つを遮断して種を保存することは、難しくありません。
まず、ジップロックに種を袋ごと入れてください。
食品用の乾燥剤を一緒に入れ、できるだけ空気を抜いた状態で密閉します。
乾燥剤を入れるのは、湿気を吸い取るためです。
湿気を吸うとだんだん膨らんできます。
定期的に新しいものと交換しましょう。
そして、冷蔵庫に保存してください。

2-2.「冷凍庫」ではなく「冷蔵庫」

低温の方が種の保存環境としてはよいのですが、冷凍庫に保存してしまうと危険です。
その理由は、もし種子の内部に水分が残っていた場合、細胞内で水分が結晶化して細胞構造を壊してしまうため。
理想的な種の保存条件は「水が凍らない程度の低温環境」なのです。
そして、「光の当たらない暗所」「低湿度」という条件が加わることで、種の寿命をのばすことができるでしょう。
ただし、種の寿命がもともと短いものは、その特性に合った保存方法があります。
袋の裏に注意書きがある場合は従うようにしましょう。

2-3.貯蔵の前に天日干しを

あらかじめ種を乾燥した状態にしておくことで、種の消耗を防ぐことができます。
乾燥剤を一緒に入れて湿度30%以下の低温下に置くだけでなく、事前に天日干しをして種を乾かしておきましょう。
また、再度使用するときは、水分を吸わないように、種まきの直前に開封するようにしてください。
そして、すぐに種まきをするのがポイントです。

2-4.室内保存する場合

種の自家採種をしたい場合や、毎年種まきをする場合は、室内保存でも問題ないでしょう。
ただし、冷蔵保存に比べて長い寿命は期待できません。
室内保存の場合は、できるだけ温度の変わらない状況で保存してあげることが大切です。
お茶の缶などに乾燥剤と一緒に入れて、低湿度の場所で保存しましょう。

3.種を正しく保存しておくメリット

最後に、種を正しく保存しておくことのメリットをご紹介します。
種の寿命をのばすことで、さらに家庭菜園を楽しむことができるでしょう。

3-1.節約になる

家庭菜園は、スペースに限りがあります。
購入した種を1袋すべて使い切ってしまえるのであれば、問題はないでしょう。
しかし、そのようなケースはほとんどありません。
1袋購入したものの、使い切れずに余ってしまうことがほとんどです。
その残りを有効活用できるかどうかは、家計の節約にもつながるでしょう。
翌年も家庭菜園を続けていきたいなら、新しく種を購入するよりも、まだ使える状態の種を使う方がお得です。
家庭菜園は、できるだけお金をかけずに楽しみたいもの。
節約のためにも、種の正しい保存方法を知っておきましょう。

3-2.翌年の準備が楽になる

家庭菜園をスタートするときは、何かと準備が必要です。
そのまま使える状態で種を保存しておくことで、その準備を少し楽にすることができるでしょう。
種を保存しておくことで、家庭菜園を続ける上でのモチベーションを上げることにもつながりますよね。

4.まとめ

種の保存方法についてご紹介しました。

  • 種の寿命
  • 種の正しい保存方法
  • 種を正しく保存しておくメリット

「家庭菜園を始めたばかりなので分からないことが多い」「種の保存方法について知りたい」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。