サボテンがぶよぶよに? 原因と対処法・根腐れを防ぐには?

「せっかく育てたサボテンがぶよぶよになってしまった」とお困りではないでしょうか? サボテンは育てやすい植物の一つであり、初心者でも失敗することは少ないと言われています。見た目もかわいらしくインテリアとしても人気があるサボテン。しかし、根腐れを起こしてぶよぶよになってしまうと元に戻すのが難しくなります。

そのようなことにならないように、この記事ではサボテンを上手に育てるための方法やコツなどをまとめてご紹介しましょう。

  1. サボテンがぶよぶよしてしまったら?
  2. サボテンの根腐れについて
  3. ぶよぶよにしない!サボテンの育て方について
  4. サボテンの根腐れに関するよくある質問

この記事を読むことで、サボテンの基本的な育て方や根腐れの原因などがわかります。いろいろな種類のサボテンを栽培して部屋に緑を取り入れましょう。

1.サボテンがぶよぶよしてしまったら?

「サボテンがぶよぶよになってしまった」という失敗はよくあります。その原因やチェックポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。

1-1.どんな症状なのか?

サボテンがぶよぶよしているかどうかは、触ってみるとすぐにわかります。明らかに柔らかくなっており、強めに触ると水分が出てくることもあるでしょう。色も黄色っぽくなってくるため、見た目だけでもすぐにぶよぶよしてきていることに気づきます。

1-2.早期チェックポイントを紹介

サボテンがぶよぶよになって復活が不可能になる前に、症状に気づいてあげる必要があります。特に葉の状態をチェックすることは大切です。葉が元気を失っていると何らかの問題が生じている可能性が高いため、1日に1回は必ず葉の状態を確認してください。サボテンは生命力が強い植物であるため、茎や葉の一部が元気であれば再生が可能です。全体がぶよぶよになってしまわないように、こまめに健康状態をチェックしてあげましょう。

1-3.ぶよぶよの原因は?

サボテンがぶよぶよになる原因には、根腐れや病気、ダニなどが考えられます。

1-3-1.根腐れ

根腐れを起こす原因は、水のやりすぎです。サボテンのような多肉植物は葉の中に水分を蓄えられるため、ほかの植物に比べて水をあまり必要としません。水をやりすぎることで根腐れを起こしてしまい、サボテンがぶよぶよになってしまう可能性があるでしょう。

1-3-2.病気

サボテンの病気には、菌によるものと害虫によるものがあります。菌に感染した場合や害虫の影響を受けた場合などに、サボテンがぶよぶよになってしまうことが多いのです。菌が原因で起こる病気には「赤くされ病」や「黒くされ病」「黒班病」「すす病」などがあり、サボテンを育てる環境によって菌に感染しやすくなります。

1-3-3.ダニ

そして、もう一つが害虫による病気です。特に多いのがダニで、付着するとダニの生育が悪くなります。ぶよぶよになるだけでなく全体的につやもなくなり、サボテンの見た目にも大きく影響することになるでしょう。

1-4.放置するとどうなるのか?

根腐れが原因でサボテンがぶよぶよしてきた場合、根から水分を吸い取ることができなくなるため、いずれ水分が不足して枯れてしまいます。病気や害虫が原因の場合も、生育が悪くなり、大きく成長できなくなってしまうでしょう。サボテンがぶよぶよしてきたら、放置せずに正しい方法で対処してください。

サボテンがぶよぶよしたら、早期に対処することが大切なんですね。
はい。サボテンは生命力が強いので、早期に対処すれば復活させることができます。

2.サボテンの根腐れについて

サボテンの根腐れについて解説します。原因や対処法などをまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。

2-1.根腐れとは?

根腐れとは、その名のとおりサボテンの根が腐ってしまうことです。根の先端部分から徐々に腐っていきます。根腐れを起こすと根が酸素と水を吸い上げることができなくなるため注意が必要です。水を与えた後、土の乾燥が遅いとき、根が黒色に変化しているときなどは根腐れを起こしている可能性が高いでしょう。

2-2.考えられる原因

根腐れの原因には以下のようなものがあります。

  • 水のやりすぎ
  • 土の水はけが悪い
  • 肥料のやりすぎ
  • 嫌気性菌の増殖

特に水のやりすぎには注意が必要です。土がつねに湿っていると根が窒息し根腐れを起こしやすくなります。

2-3.おすすめの対処法

根腐れを起こしてしまった場合は、株の状態を整えるために植え替えをしましょう。根についた土を落とし、腐っている根をハサミで切り落としてください。このとき、葉や茎も切りそろえて根とのバランスをよくすることがおすすめです。そして、程よく乾燥した土に植え替えをしましょう。再び根腐れが起こるのを防ぐために、赤玉土に腐葉土を混ぜ、水はけのよい土の状態にしておくとよいでしょう。

2-4.手遅れの場合

根腐れはまず根がダメージを受け、続いて茎や葉に影響が出てきます。そのため、根が腐っていても茎や葉は健康状態を保っている可能性もあるため、早めに対処することが大切です。全体にまで影響が及び、茎や葉が変色したりぶよぶよに柔らかくなったりすると手遅れの場合もあります。全体に腐敗菌が回ってしまうため、こうなると復活は難しいでしょう。

サボテン全体に腐敗菌が回る前に対処することが必要なんですね。
はい。また、サボテンに水のやりすぎは厳禁です。

3.ぶよぶよにしない!サボテンの育て方について

サボテンをぶよぶよにせず上手に育てるための方法やコツをご紹介します。

3-1.基本的な育て方

サボテンの基本的な育て方をご紹介します。初心者におすすめの種類や必要な道具にはどのようなものがあるのでしょうか。

3-1-1.初心者におすすめの種類

サボテンには約2000もの種類があると言われており、初心者でも育てやすい種類には以下のようなものがあります。

  • 雪晃(せっこう):球形で細かいトゲが特徴。乾燥に強く湿気に弱い。
  • 白桃扇:新芽が2つ出てくるとうさぎのように見える。室内栽培に適している。
  • 般若(はんにゃ):五角や八角の整った球体。高温を好むため、夏場の暑さにも強い。
  • 短毛丸:成長がゆっくりのため長く楽しむことができる。寒さや暑さに強い。

3-1-2.そろえる道具

サボテンは植え替えに備えて必要な道具を用意しておく必要があります。

  • 多肉植物用の土
  • 鉢底土
  • スコップ
  • ピンセット
  • じょうろ
  • ハサミ

鉢は水はけのよいものを、鉢底石は鉢のサイズにあったものを選ぶようにしましょう。サボテンの成長に合わせて鉢の大きさを変え、植え替えをしてください。

3-1-3.どこで育てるのか?

サボテンはもともと日差しが強く乾燥した場所で生息しているため、日光を好みます。室内で育てる場合は、日の当たる場所を選んで置いてください。ただし、あまり長時間直射日光に当てると茶色や赤色に日焼けしてしまいます。日差しの強い真夏は、レースのカーテン越しに鉢を置くとよいでしょう。そして、できるだけ風とおしをよくしてあげてください。

3-2.ぶよぶよにしないための土作り

サボテンの栽培に適しているのは、排水性と通気性に優れた土です。市販されているサボテン栽培用の土を使用するか、自分で作る方法があります。市販の土は腐葉土などがもともと配合されているため、初心者にはおすすめです。自分で作る場合は、以下の配合にするとよいでしょう。

  • 赤玉土:3
  • 鹿沼土:2
  • 日向(ひゅうが)土:2
  • 腐葉土:2
  • バーミキュライト:1
  • 粒状緩効性肥料:適量

3-3.根腐れしない水やりのコツは?

水やりのコツは「土の中が乾いたら与える」ことです。ほかの植物と同じように土の表面が乾くたびに水やりをしてしまうと、根腐れを起こしてしまいます。目安としては、春と秋の成長期には2週間に1回、夏と冬の休眠期は月に1回です。また、水やりの時間帯についても知っておきましょう。夏は朝方か夕方以降の涼しい時間帯に、冬は午前10時以降の暖かい時間帯に水やりをしてください。

3-4.そのほかのコツ

鉢植えのサボテンは長い間植え替えをせずにいると根腐れを起こしやすくなります。定期的に植え替えをしましょう。株が大きくなってきて鉢とのバランスが悪くなったときや、土の水はけが悪くなってきたと感じたときが、植え替えのタイミングです。できれば毎年1回は植え替えをするようにしてください。そうすることで、順調に育っていくでしょう。

育てやすい種類を選び、サボテンにとって適した環境で育てることが成功のコツなんですね。
はい。そして正しい水やりのタイミングをつかんでください。土の様子をよく観察しましょう。

4.サボテンの根腐れに関するよくある質問

「サボテンの根腐れについて知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめてみました。

Q.サボテンは寒さに強いと聞きましたが、屋外で育てても問題ありませんか?
A.屋外だと雨の影響を受けてしまうこともあるため、できるだけ室内で管理することをおすすめします。また、寒すぎるのもよくないため、冬は室内に置いてあげるようにしましょう。ただし、暖房の効いた部屋には置かないようにしてください。

Q.水やりに使う水の温度はどうしたらよいですか?
A.冬の水やりはサボテンの体温が下がってしまわないように気をつける必要があります。15~20度くらいのぬるめの水を使うのがおすすめです。

Q.植え替えをした後の水やりはどのようにしたらよいですか?
A.植え替え直後に水やりをすると根腐れの原因になります。1週間~10日ほどは水やりをしないようにしましょう。

Q.サボテンの栽培に肥料は必要ですか?
A.肥料を与えなくても育ちますが、与えるとより生育はよくなります。植え替えの際に緩効性肥料を適量鉢底に入れてあげてください。

Q.サボテンの栽培に適した鉢とはどのようなものですか?
A.土が湿った状態が続かないように、プラスチック製のものではなく素焼き鉢がおすすめです。株よりも一回り大きいサイズのものを選ぶようにしましょう。

まとめ

サボテンがぶよぶよしてしまう原因や対処法などをまとめてご紹介しました。さまざまな種類がありインテリアとしても楽しめるサボテンは、幅広い年齢層から人気の植物です。「サボテンは手がかからない」というイメージがあると思いますが、実は育て方が少し特殊であり、知らないと根腐れを起こして枯らしてしまうことも多いでしょう。ポイントさえ押さえておけば、サボテンの栽培は難しいものではありません。ぜひこの記事を参考にして、かわいらしいサボテンを育ててください。