今、観葉植物の中でもミニサボテンを育てることに注目が集まっています。ミニサボテンは、見た目がかわいらしく、コンパクトで手入れが簡単との評判で若い女性にも人気です。しかし、上手(じょうず)に育てるためには、コツを押さえる必要があります。
そこで今回は、ミニサボテンを育てたい人のために、植え替えや育て方のコツ・購入する業者の選び方などを詳しく解説しましょう。
この記事を読むことで、ミニサボテンに関する基本が身に付き、上手(じょうず)に育てるコツがわかります。良いミニサボテンを選ぶ基準もわかるので、後悔することもありません。必ず役に立つ内容ですから、ぜひじっくり読んでみてください。
1. ミニサボテンの基礎知識
最初に、ミニサボテンの基本を学びましょう。主な種類・魅力・最近の傾向など、それぞれ確認してください。
1-1.ミニサボテンとは?
ミニサボテンとは、観賞用のために小さく仕立てたサボテンのことです。見た目のかわいらしさで、観葉植物の中でも特に人気が高く、多くの種類があります。なお、ミニサボテンとして購入しても、品種や育て方によっては通常のものと同じように大きく育てることも可能です。
1-2.ミニサボテンの主な種類
ミニサボテンの主な種類には、以下のようなものがあります。単品だけでなく、いろいろな種類を寄せ植えし、育てるのも楽しいものです。
- ヒボタン
- ジュウニノマキ
- ヘステリー
- ムスクラ
- 月影丸
- 青王丸
- 白王丸
- 春琴
- 満月
- 金烏帽子(えぼし)
1-3.ミニサボテンの魅力
ミニサボテンには、多くの魅力があります。植物を育てることに興味がある人が、最初に挑戦するものとしてもピッタリです。
- 室内での育成が可能
- 初心者でも育てやすい
- インテリアになる
- 狭い場所でも楽しむことができる
1-4.ミニサボテンの最近の傾向
ミニサボテンの人気を反映して、100円ショップなどでも取り扱うところが増えています。主にインテリアとしての需要を見込んでいるため、かわいい容器との組み合わせが多いことが特徴です。また、寄せ植えしたり並べたりし、複数の種類の違いを楽しみながら育てる人が増えています。
2. ミニサボテンの育て方について
ミニサボテンの育て方について、じっくり学びましょう。実際に育てるときに不安がなくなります。
2-1.ミニサボテンの育て方は簡単?
確かに、ミニサボテンの育て方は、ほかの植物より水やりの手間も少なく簡単です。しかし、まったく手をかけないと枯れてしまいます。育て方のコツを覚えて、しっかり管理しましょう。適切な育て方をしていれば、長く楽しむことができます。
2-2.育ちにくい・育たないミニサボテンについて
ミニサボテンの中には、残念ながら育ちにくかったり育たなかったりするものがあります。特に、100円ショップなど、専門店以外で購入する場合は注意しましょう。たとえば、砂が固められている・すでに枯れかかっている・人工着色をしているなどの場合は、長く育てるのは難しいでしょう。観葉植物として長く育てたいのなら、専門店での購入をおすすめします。
2-3.基本的な育て方を学ぼう
ミニサボテンの基本的な育て方や、育てるときに知っておくべきことを詳しく解説します。
2-3-1.ミニサボテンを育てる場所や季節
ミニサボテンは、室内でも日当たりがいい場所で育てることがベストです。ただし、直射日光が長時間当たる場所は避けてください。なお、日陰では枯れてしまうのでやめましょう。春と秋は、ミニサボテンの育成に向く季節です。
2-3-2.ミニサボテンを育てるための土について
ミニサボテンを育てるときは、サボテン専門の土を使うのがベストです。入手困難な場合は培養土と赤玉土を混ぜ合わせ、水はけと通気性のいい土を作りましょう。土の水はけが悪いと根腐れし、枯れてしまいます。
2-3-3.光の当て方について
部屋の中でも、窓際に近い場所など日当たりのいいところで育てましょう。日光不足は、育成不良の原因となります。サボテンも、光合成をする植物であることを忘れないでください。ただし、直射日光の当て過ぎも枯れる原因になるので気を付けましょう。
2-3-4.温度管理について
ミニサボテンを育てるときは、温度変化が激しくならないように気を付けましょう。具体的には、人間が快適に感じる室温(20~25度前後)がベストです。冬場は寒さの影響を受けにくいように段ボールで覆い、夏場はできるだけ涼しい場所に置くなどの工夫をしてください。ただし、品種によっては暑さ・寒さに極端に弱いことがあるため、購入時にスタッフに確認しておきましょう。
2-3-5.水やりについて
ミニサボテンの水やりは、頻繁に行う必要はありません。水の与え過ぎは、根腐れの主な原因です。しかし、土が乾いていても困ります。サボテンは霧吹きで水を与える程度でいいというのは間違いです。こまめに土の状態を確認し、中の方まで乾いているようなら土に水が行き渡るようにしてください。
2-3-6.肥料について
ミニサボテンは、特に肥料を必要としません。むしろ、与え過ぎることにより栄養過多となって枯れることもあります。もしも肥料を与えるときは、分量に気を付けてください。ミニサボテンが成長してほかのプランターなどに植え替えるときに肥料を与えるといいでしょう。
2-3-7.ミニサボテンの害虫や病気について
ミニサボテンは、比較的害虫が付きにくい植物です。しかし、カイガラムシ・ハダニ・ナメクジ・ネジラミなどが付くことがあります。害虫を発見した場合は、ピンセットでつまんで駆除しましょう。なお、サボテンに多い病気は根腐れです。水分の与え過ぎが原因なので気を付けてください。
2-3-8.そのほかの注意点
ミニサボテンも成長するため、プランターを交換する必要が出てくることがあります。しかし、植え替えはミニサボテンにとっては負担であり、根が傷付きやすくもなるので慎重に行いましょう。
2-4.ミニサボテンの標準的な育ち方
ミニサボテンは、通常サイズのサボテンと比べるとゆっくりとした成長スピードになります。特に、容器に余裕がない場合は、サボテンの根が伸びにくいために成長が遅くなる傾向があるでしょう。しかし、環境が整っているとミニサボテンであっても通常のサボテンの大きさまで成長することがあります。大きく成長した場合は、余裕のある容器・プランターに植え替えてください。
2-5.ミニサボテンの花について
ミニサボテンには、赤や黄色・ピンクなど、色とりどりの花が咲きます。サボテンの花は、鮮やかで美しいものが多いので、花の色味で種類を選んでもいいでしょう。ただし、適切に育てていても必ず咲くとは限りません。サボテンの花を楽しみたい人は、すでに咲きそうな状態のものを入手することをおすすめします。
2-6.ミニサボテンを育てるときにそろえる道具
ミニサボテンを育てるときには、以下の道具があると便利です。
- プランターなどの容器
- 水はけ・通気性のいい土(サボテン専用の土があるとベスト)
- ピンセット
- 霧吹き
- 小さいじょうろ
- プランターの受け皿
- 肥料(植え替えのときなどに)
2-7.ミニサボテンが枯れる原因とは
ミニサボテンは、手入れが悪いと枯れてしまうこともあります。主な原因は、以下のとおりです。
- 水分不足
- 水の与え過ぎによる根腐れ
- 日光の当て過ぎ
- 土が合わない
- 気温が合わない
2-8.ミニサボテンを育てるときのそのほかの注意点
ミニサボテンを育てているとき、つい手で触ってしまいたくなるものです。しかし、手で触ると確実にミニサボテンにダメージを与えます。極力触らないように気を付けましょう。また、頻繁に植え替えをすることもいけません。ミニサボテンは、デリケートな植物であると覚えておいてください。
3.ミニサボテンの楽しみ方のポイントを解説
ミニサボテンの楽しみ方にも、いろいろな方法があります。主なものをご紹介するので参考にしてください。
3-1.寄せ植えで楽しむ
ミニサボテンは、単体でも楽しむことができるのが魅力です。しかし、複数の異なる種類をひとつの容器に植え替えると違った楽しみ方になります。育てるのに慣れてきた人は、挑戦してみてください。ミニサボテンの配置バランスを考えて植え替えると自分だけの世界ができあがります。なお、植え替えには小さめのシャベルがあると便利です。
3-2.ミニサボテンをいろいろな場所に置く
ミニサボテンをインテリアとして、いろいろな場所に置いて楽しみましょう。出窓付近に並べると、家の外部から見てもオシャレです。また、キッチン横や玄関などにおいてもかわいい姿を楽しむことができます。条件が合えば、トイレ周りに置くのもいいでしょう。いろいろな場所に置きながら、ミニサボテンを育ててみてください。
3-3.ミニサボテンのそのほかの楽しみ方
ミニサボテンの育成は、室内だけでなく屋外でも楽しむことができます。たとえば、ガーデニングのアクセントとして、ミニサボテンコーナーを作ってみるのもいいでしょう。また、門の近くに魔除(まよ)けとして植える方法もあります。アイデアしだいでいろいろな楽しみ方ができるので試してみてください。
4.ミニサボテンの購入方法について
ミニサボテンは、品質のいいものを信頼できる業者から購入しましょう。購入時に後悔しないために必要なポイントを解説します。
4-1.ミニサボテンを購入できる場所
ミニサボテンを購入できる場所は、主に以下のとおりです。実店舗での購入を考えている人は、事前に在庫の有無を確認してから出かけましょう。
- 多肉植物専門店
- 園芸専門店
- DIYショップ
- 100円ショップ
- 雑貨店
- インターネットショップ
4-2.ミニサボテンを購入する業者を選ぶときのポイント
ミニサボテンを購入する業者は、以下のポイントを満たしたところにしましょう。いい業者には、品質のいいミニサボテンがあるものです。
- ミニサボテンを多数取り扱っている
- ミニサボテンの品質がいい
- 育成環境がきちんとしている
- 販売価格がリーズナブル
- ミニサボテンの知識が豊富なスタッフがいる
- 育て方の質問などに親切・丁寧に答えてくれる
4-3.ミニサボテンの選び方のコツ
ミニサボテンを選ぶときは、以下のポイントに注意してください。なお、どれを選んだらいいいかわからないときは、業者に教えてもらうといいでしょう。
- 形にゆがみがないもの
- 変色していないもの
- しおれていないもの
- みずみずしいもの
- 害虫が付いていないもの
4-4.初心者におすすめの種類は?
初心者におすすめの種類は、丈夫で枯れにくいタイプとなります。本来は、ミニサボテンではなく通常サイズのサボテンがおすすめです。通常サイズのサボテンを育ててからミニサボテンを育てるとよりスムーズに進みます。たとえば、当コピアポアにも、ミニサボテンほどの小ささではありませんが小型で育てやすいものがあるのでぜひご相談ください。
4-5.ミニサボテンの購入方法に関する注意点
ミニサボテンの購入は、信頼できる専門業者からが一番です。中でも、顧客から評判のいいところから購入してください。人気がないところだと、売れ残りが多くなるため、ミニサボテンが古く品質が劣化していることがあります。また、セールなどで安くなっているときにも注意してください。業者が見切り品として売っているものの中には、育てることが期待できないレベルのものもあります。できれば、自分の目で状態を確かめてから購入しましょう。インターネットで購入する場合でも、業者が親切に質問に答えてくれるところにしてください。
5.ミニサボテンに関するよくある質問
最後に、ミニサボテンに関するよくある質問に回答します。上手に育てるためにも、それぞれ確認しておきましょう。
Q.ミニサボテンとほかの植物を同時に植えてもいいですか?
ミニサボテンは、単体もしくはサボテン類と同時に植えることは可能です。しかし、そのほかの植物と植えることは、お互いに悪影響を与えることがあるのでおすすめしません。植物には、それぞれに適した土や水やりのタイミングがあります。いずれか、もしくは、両方を枯らしてしまう・育成不良にしてしまう恐れがあるのです。
Q.ミニサボテンの寿命は何年ですか?
ミニサボテンの寿命は、うまくいけば数年程度です。ミニサボテンは、小さいため育て方や環境の影響を受けやすく、長く楽しむことが難しい場合もあります。通常サイズのサボテンでは、10年以上の寿命となるものもあるので、長く楽しむことが可能です。もしも、寿命を気にするのなら、ミニサボテンよりも通常サイズのサボテンをおすすめします。
Q.ミニサボテンを株分けすることはできますか?
ミニサボテンは大きさが小さいため、株分けするほどではありません。大きく育った場合に、改めて考えてみましょう。しかし、株分けはデリケートな作業なため、失敗することが多いものです。実際に行うときには、慎重に作業を進めてください。
Q.何をやっても枯れてしまうときのアイデアは?
何をやっても枯れてしまうときは、基本の育て方を再度確認することから始めましょう。
- 水やりの頻度は適切か
- 日当たりはどうか
- 土の種類はどうか
- 丈夫な品種か
- 適切な容器で育てているか
しかし、根本的な原因がつかめないことも多いものです。専門業者に現在の状況を説明して、改善方法を教えてもらうことが最良と言えます。
Q.ミニサボテンは食べることができますか?
確かに、メキシカン料理店などでサボテン料理を出すお店もあります。しかし、ミニサボテンはあくまでも観賞用に作られているので、食用にしないでください。食べることで、体調不良を起こすことがあります。また、ペットがいる家ではペットが食べてしまわないように、置き場所などに注意してください。
まとめ
今回は、ミニサボテンについて詳しく解説しました。最近人気が高いミニサボテンも、育て方に気を付けることで長く楽しむことができます。慣れてくれば、複数の種類を植え替えるなど、楽しみの幅も広がるでしょう。ただし、適切な育て方をしないとミニサボテンでも枯れてしまうことがあります。特に、日当たりや水やりなどに気を付けてください。なお、丈夫で品質のいいミニサボテンを購入するときは、信頼できる専門店に相談することをおすすめします。育て方のコツや必要な道具など、有益なことも教えてもらえて一石二鳥ですよ。