サボテンを育てていると、株の脇から小さな子株がたくさん生えてくることもあります。子株はかわいらしいものですが、増えすぎると「見た目が悪くなってちょっと困る」と思っている人もいるでしょう。子株は、切り分ければ新しいサボテンを増やすことができます。
そこで今回は、子株を切り分けてサボテンを増やす方法を紹介しましょう。
- サボテンの子株とはどんなもの?
- サボテンの子株の取り扱い方
- サボテンの子株を切り取り発根させる方法
- サボテンの子株を植え替える方法
- サボテンを胴切りした場合の手順は?
- サボテンの子株に関するよくある質問
この記事を読めば、子株の切り分けと植え替えを行う際の注意点もよく分かります。サボテンの子株が増えて対処方法に悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.サボテンの子株とはどんなもの?
前述したように、サボテンの子株とは親株の脇やてっぺんから生えてくる小さな株のことです。サボテンの栽培がうまくいっていると、大量の子株ができることもあるでしょう。しかし、子株が増えすぎると見た目が悪くなり、親株の負担も増します。特に、花を咲かせたい場合は、子株があってはうまくいきません。その一方で、子株を切り取って発根させれば、サボテンを増やすことができます。
2.サボテンの子株の取り扱い方
サボテンの子株は15~20㎜くらいになったら、株分けを行えます。また、株分けはサボテンが成長する春か秋に行いましょう。夏・冬はサボテンが休眠期に入るので、株分けには向かない季節です。なお、子株を切りとっても親株に影響はほとんどありません。ですから、子株が複数ある場合は一度に切り取っても大丈夫です。
3.サボテンの子株を切り取り発根させる方法
この項では、サボテンの子株を切り取って発根させるまでの手順を解説します。
3-1.サボテンの子株を切り取る方法
サボテンの子株は、アルコール消毒したカッターで切り取ります。除菌用ウエットティッシュなどでも大丈夫です。とげが危ないので軍手をはめ、真横や斜め上から子株を根元から切り取りましょう。この際、親株のとげを傷つけてしまうと、親株が弱ってしまいます。できるだけとげを傷つけないよう、優しく子株をつかんで切り取ってください。また、このとき子株を握りつぶさないように注意しましょう。
3-2.乾燥
切り取った子株は、直射日光が当たらない風通しのよい場所で、切断面を上か横にして乾かします。3日~1週間ほどかけて完全に乾燥させましょう。
3-3.発根を待つ
完全に乾燥させた子株は、新聞紙などに包んで切断面を下にして保管し、発根を待ちましょう。保管場所は、同じように直射日光の当たらない風通しのよい場所です。水やりの必要はありません。発根まで1週間~10日ほどかかります。
4.サボテンの子株を植え替える方法
この項では、発根したサボテンの子株を植え替える方法を紹介します。
4-1.サボテン専用の土に植え替える
子株を植える土は、サボテン(多肉植物)専用の土を使います。一般的な園芸用土ではうまく育たないので注意しましょう。また、鉢は穴が開いていて水はけがよいものを使用します。インテリアとして楽しみたい場合は、鉢カバーなどを利用してください。
4-2.1つの鉢に複数の株を植えても大丈夫
大きい鉢ならば、1つに複数の株を植えても大丈夫です。ただし、育ってきて鉢がいっぱいになってしまったら植え替えましょう。サボテンは1か所にまとめて植えた方が成長が早まるという説もあります。
4-3.水やりは1週間後
植え替え直後は、水をやってはいけません。1週間後くらいにサボテンをよく観察し、変色や枯れなどが確認できなければ根が張っている証拠なので、たっぷりと水を上げてください。その後も、鉢の土が完全に乾いたら水を上げます。
5.サボテンを胴切りした場合の手順は?
細長く上へ成長するサボテンの場合、茎の途中が傷つくとそこから菌が侵入し、サボテンが枯れてしまうことがあります。また、サボテンが根腐れしてしまうと、胴の途中までぶよぶよになってしまうこともあるでしょう。
このような場合も、無事な胴の部分だけを切り取り、子株と同じ手順で乾燥させておけば発根して植え替えできるようになります。サボテンは強い植物なので、胴の一部だけになっても生き続けることが可能です。サボテンが枯れかけたら、ぜひ試してみてください。
6.サボテンの子株に関するよくある質問
この項では、サボテンの子株に関するよくある質問を紹介します。
Q.サボテンは、どんな種類でも子株ができるのでしょうか?
A.はい。大抵の種類には子株ができます。細長く成長するサボテンの場合は、枝分かれするように子株ができることもあるでしょう。
Q.子株をそのままにしておけば、親株は枯れてしまいますか?
A.そのようなことはありませんが、成長は確実に遅くなるので子株が増えすぎたら切り取りましょう。
Q.サボテンがまだ小さいのに、子株が出てきてしまいました。
A.子株ができてもすぐに親株の負担が増すわけではないので、子株が1つ、2つならばそのまま一緒に育てていきましょう。
Q.まだ発根していなければ、子株は植えてはいけませんか?
A.植えて発根を待つ方法もありますが、新聞紙に包んで置いたままにした方が発根の様子がよく分かるのでおすすめです。
Q.サボテンの子株を切ったら、乳白色の汁が出てきました。
A.そのままにして放っておいても問題ありません。
まとめ
いかがでしたか? 今回は、サボテンの子株から株分けする方法などを紹介しました。サボテンの株分けは、手順さえ知っていれば難しくないものです。また、サボテンを株分けすることで、末永くサボテンを楽しむこともできるでしょう。さらに、株分けの方法を知っていれば、根腐れや病気などでサボテンの一部がダメになっても、復活させることができます。サボテンを育てていくならば、ぜひ株分けの方法を覚えておきましょう。増やしたサボテンで寄せ植えを楽しんだりするのも面白いものです。子株ができるような元気なサボテンならば、うまく管理すれば花を咲かせることもできるでしょう。